昨年の工作機械受注、10年ぶりの1兆円割れも12月単月は増加

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ツガミの長岡工場(イメージ)

日本工作機械工業会(日工会)が21日発表した2020年の工作機械の受注実績(確報値)は、前年比26・7%減の9018億3500万円で2年連続の減少となった。1兆円を下回ったのは10年ぶりで、内需、外需ともに2年連続の減少。米中貿易摩擦や中国経済の低迷の影響で需要が減退していたところに、年初以降の新型コロナウイルスの感染拡大が拍車をかけた。

内需は同34・2%減の3244億5500万円で、8年ぶりの4000億円割れ。外需は同21・6%減の5773億8000万円で、11年ぶりに6000億円を下回った。

新型コロナの世界的感染拡大に伴い、欧州や北米など各地で影響を強く受けた中、主要国でいち早く感染拡大を収束させた中国の回復ぶりが目立った。

中国は同23・5%増の2018億7700万円で、3年ぶりの増加。政府の景気刺激策やテレワーク需要の取り込みなどにより、6月以降は回復傾向が続いた。一方、米国は同27・5%減の1563億8100万円、ドイツは同50・2%減の196億4800万円と大きく落ち込んだ。

日本も、緊急事態宣言発令中の5月を底に回復基調に入ったものの、先行き不透明感が拭えずに投資の慎重姿勢が継続。緩やかな回復にとどまり、一般機械や自動車など主要4業種は減少となった。

12月単月の受注額は、前年同月比9・9%増の990億5700万円で、2カ月連続の増加となった。900億円を上回るのは12カ月ぶり。

日工会は21年の受注環境について「引き続き中国が中心的な市場になる」(事務局)とした上で「ほかの地域も、20年下期からの回復の流れを受け継いで(21年も)上がっていくだろう」(同)とみている。


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日刊工業新聞2020年1月22日

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