会計データからCO2排出量を計測!中小企業でも簡単に算出できる無料便利ツール 

バックキャストテクノ総研が「環進帳」を開発

  • 0
  • 1
CO2排出量を把握できるため、脱炭素の成果を実感しやすい

中小の脱炭素活動支援

バックキャストテクノロジー総合研究所(東京都千代田区、田中靖訓社長)は、光熱費などの会計データから二酸化炭素(CO2)排出量を算出するツール「環進帳」を開発した。専門人材がいない中小企業でも自社の排出量がわかり、脱炭素に向けた対策を打てる。試行版を18日から無料公開し、ニーズを聞き取った上で2021年度中に正規版を有料公開する。

試行版はバックキャストテクノロジー総研のホームページ上で利用できる。電気代やコピー用紙の購入費、廃棄物処理費など普段から扱っている経費を入力するとCO2排出量が表示される。会計データの活用によって排出削減が経費削減に直結するため、中小企業も温暖化対策の効果を実感しやすい。

業界平均との比較も可能。同業種の同規模の会社と比べて電気の使用が多いといった課題を見つけやすく、効果的な対策を検討できる。持続可能な開発目標(SDGs)との関係も整理して表示するため、中小企業もSDGsに取り組める。

中小企業診断士や税理士、公認会計士にも顧客企業と試行版を使ってもらい、必要な機能などの要望を受け付ける。正規版は既存の会計ソフトと連動させる予定で、CO2量を計算するような追加作業が不要。排出削減やSDGs活動を助言する機能も追加する。

2050年の温室効果ガス排出実質ゼロが政府方針となり、大企業を中心に脱炭素を目指す動きが起きている。一方、排出量を把握している中小企業は少なく、対応の遅れが懸念されている。バックキャストテクノロジー総研は50年の社会像を議論し、企業変革を支援している。

日刊工業新聞2020年1月18日

COMMENT

松木喬
編集局第二産業部
編集委員

領収書があれば大まかなCO2排出量が分かります。大企業はNGOや格付機関から「サプライヤーのCO2排出量を把握していますか」と質問を受けています。おそらく次は「サプライヤーは排出削減に取り組んでいますか/削減目標を持っていますか」と聞かれるはずです。その時、排出量を把握しているサプライヤーは「脱炭素に取り組んでいる」とPRできます。

関連する記事はこちら

特集