EV用アルミケースの量産に乗り出す静岡・三島の中小企業

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同社の金型製作

三光ダイカスト工業所(静岡県三島市、三宅ゆかり社長)は、電気自動車(EV)用部品の量産に乗り出す。アルミニウムケース3種類など四つの部品を新規受注し、2021年中に生産開始する。当初の生産量は月2万台程度を見込む。生産拡大に備え、宮城工場(宮城県丸森町)と本社工場で加工ラインの新設など総額8億円の投資を計画。新規事業領域を拡大し、23年3月期に21年3月期見込み比約40%増の売上高20億円を目指す。

EV用部品は事業継続計画(BCP)の観点から宮城工場、本社工場の2拠点で生産する。宮城工場に1ライン、本社工場に3ラインの新設を計画する。

宮城工場では新工場建設を検討したが、在庫を圧縮し、レイアウト変更などで当面のスペースを確保する。新工場は受注状況を見ながら生産量拡大に合わせ、検討を進める。

EV用のアルミケースは四角形状でアルミダイカストで培った技術を活用し、受注につなげた。まず宮城工場で生産を開始。本社工場は21年秋ごろから徐々に増やし、アルミケースのほか、EV関連部品1種類を量産する。EV関連向けで23年3月期に売上高4億5000万円、24年3月期に同5億円を見込む。

車部品は宮城工場で旧ケーヒン(現日立Astemo〈アステモ〉)向けを主力に生産してきた。新型コロナウイルス感染拡大の影響で一時受注が落ち込んだが、現在は回復傾向にある。21年3月期の全社の売上高は約14億円と、前期比10%程度の減少を予想するが、黒字を確保できる見通しだ。

近年は車部品生産などで蓄積したノウハウを活用し、18年に医療機器関連分野に参入するなど新規事業領域を拡大している。今後、農業関連分野への参入も計画している。

日刊工業新聞2021年1月14日

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