AGCが車載ディスプレー用ガラスの技術開発を加速!来年に中国で新工場が稼働へ

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AGCは車載ディスプレー用カバーガラスの研究開発を加速させる(イメージ)

車載ディスプレー用ガラス

AGCは、車載ディスプレー用カバーガラスの技術開発を加速する。スマートフォンやタブレットなどの電子部材事業で培った化学強化ガラスを活用。光学薄膜コーティングや装飾印刷、複雑形状の一体成形などの技術体系を確立した。今後はグローバル展開に向け、中国・蘇州に車載ディスプレー用カバーガラスの新工場を建設する。新工場は2022年にも稼働し、まずは中国市場を開拓する。(山下絵梨)

CASE対応/中国市場を視野

自動車産業のトレンドである「CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)」への対応に向け、内装デザインは大きく変貌しつつある。自動車内装の表示関連部材のガラスにも高度な安全性やデザイン性が求められており、AGCは迅速なソリューション提案をグローバルで強化する。

同社グループは自動車ガラス市場で世界トップレベルのシェアを有する。今後の車のコックピットはデザインの自由度が格段に向上し、ラウンジ化する。自動運転の進化に伴い車に搭載されるディスプレーも多くの情報をドライバーの安全を妨げることなく伝えることが求められ、同時に大型化や複雑形状化、高機能化していくとみられる。

生産面でも対応を強化する。中国・蘇州に車載ディスプレー用カバーガラスの新工場を建設する。国内2拠点に加え、成長著しい中国に第3の生産拠点を設置。グローバルに販路を拡大する中、さらに競争力を高めるのが狙いだ。各種光学薄膜コーティングから装飾印刷、複雑曲面の一体成形に至るまで一貫生産ラインを整備する。

また、複雑化するデザインニーズに迅速に応えるため、横浜テクニカルセンター(横浜市鶴見区)内に最先端技術を集めた開発、試作拠点も設置した。

オートモーティブカンパニーモビリティ事業本部車載ガラス事業部の舩津志郎技術統括部長は「市場では『安全の価値』が高まる」と予測する。車載カバーガラスにはより高いレベルの安全技術が必要とされる。自動車業界を取り巻く100年に一度の大きな変化を迎え、AGCは量産体制を早期に確立し、世界的な需要増に備える構えだ。

日刊工業新聞2021年1月11日

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