パナソニックが米住環境評価の認証取得で得るビジネスチャンス

  • 1
  • 6
「WELL認証」の予備認証を取得した大阪・門真市内のオフィス

パナソニックは、米国発の住環境評価制度「WELL認証」を2021年1月にも取得し、同認証を活用したオフィス向け設備の提案を始める。同認証は各種施設の設計、建築、運用を「人の心と身体の健康」の視点を加えて評価する。デベロッパーやオーナー、利用者の間で施設の基本性能に加え、快適性や創造性、感染症対策といった付加価値への要求が高まっているため、同認証を活用し、照明や空調といった設備提案の価値を明確に示す。

WELL認証は米デロスが考案し、14年に始まった制度。建築物や空間の性能、運用方法などを対象に、空気、温熱快適性、光、音、心やイノベーションなど11の項目で点数評価し、施設の持つ多様な付加価値を見える化する。

20年4月時点で欧米や中国など世界で4200件以上が同認証を登録、取得している(予備認証も含む)。認証で評価を得られれば、オフィスや施設の価値を高められる。ESG(環境、社会、企業統治)の関心が高い投資家から資金や支援も集めやすい。

パナソニックは5人が同認証の専門資格を持ち、大阪府門真市内の開発部門オフィスが同認証(WELL v2)の予備認証を国内電機メーカーで初めて取得。21年1月にも正式取得できる見通しだ。

同オフィスは働く人によって異なる快適性に対応するため、照明の明るさや室温などを細かくモニターし、音響設備も加えてエリアを区分。「ブレークスペース(回復空間)」「超集中スペース」「情熱ミーティングルーム」など、仕事の効率や働きやすさを助ける仕掛けも作り込んだ。

今後、これらオフィス向け設備と運用ノウハウを組み合わせて、認証取得につながるソリューションとして提案していく。認証取得・運用のコンサルティング事業を展開することも視野に入れる。

日刊工業新聞2020年12月29日

関連する記事はこちら

特集