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牧野フライスなどが開発した新素材、工作機械の可動部に適用でスゴい効果が!

牧野フライス製作所は、鋳物メーカーなどと軽量・高剛性の新素材を開発し、2021年度中に工作機械の可動構造部に適用すると発表した。構造部の移動を高速化でき、生産性の従来比85%向上と加減速の消費電力の同45%低減を実現する。高性能化に加え、「持続可能性という新たな付加価値を顧客に提供する」(井上真一社長)ことで工作機械の拡販につなげる。

新素材の「ATHIUM(アシウム)」は、同社と田島軽金属(埼玉県羽生市)、ヒノデホールディングス(福岡市博多区)、日之出水道機器(同)の4社で共同開発したアルミニウム鋳造品。金属組織の制御の適正化やバラつきを抑える高度プロセス管理により、ネズミ鋳鉄と比べて重量を60%低減しつつ同等の剛性を実現した。

牧野フライスは工作機械のコラム(柱)やテーブル、主軸のボディーなどに適用する。高速移動中のたわみを抑えられるほか、軽量化により移動物やボールネジ、モーターなどのイナーシャ(慣性)を全体で従来比50%削減できる。

工作機械への適用による効能などを踏まえ、今後は「ロボットや半導体製造装置メーカー、自動車などの高速移動体の分野にも提案していく」(木塚勝典ヒノデホールディングス取締役常務執行役員)方針だ。

日刊工業新聞2020年12月25日

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