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「廃棄物ゼロへ」が生んだ展示会。意外な素材からつくられる商品から目が離せない!

「廃棄物ゼロへ」が生んだ展示会。意外な素材からつくられる商品から目が離せない!

家畜の皮を手染めした小物入れ

家畜の皮・切れ端などリサイクル

地域や環境保全に貢献する商品を集めた展示会が都内で開かれた。意外な素材が使われている商品ばかりで、出展者の説明を熱心に聞く人が目立った。

モナドブランディング(福岡市中央区)のドライフルーツは福岡産のイチゴやミカン、イチジクが材料。砂糖不使用なので、果物本来の甘みを味わえる。事情があって出荷できなかった果物を引き取って加工しており、同社の新宮達広マネージャーは「地元農家を少しでも支援したい」と開発の狙いを話す。

Ayakawasaki(神奈川県鎌倉市)は虹色が鮮やかな小物入れを展示した。家畜の牛や豚の皮を手染めして作った。食用処理後に廃棄する皮を有効利用して個性的な商品に仕上げた。アフリカ雑貨を扱うSKYAH(東京都千代田区)の展示にも、動物の皮と繊維工場で廃棄される切れ端を活用したカバンがあった。黄色や茶色のカラーがアフリカ大陸を連想させる。使用済みの紙を貼り合わせて成形したアクセサリーや装飾品もあった。すべてアフリカで作られた。

本来なら廃棄されるモノを再生する商品が目立った。リサイクルは先進国にも途上国にも共通する商品づくりのトレンドなのかもしれない。

日刊工業新聞2020年12月18日

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