−100℃を40時間維持する超低温保冷剤、コロナワクチンの輸送問題を解決?

  • 0
  • 11
保冷剤は30回程度繰り返し使用できる

エイディーディー(静岡県沼津市)は、マイナス100度Cを長時間保持できる保冷剤「クライオパック」を開発した。同社の新型コロナウイルス用ワクチン専用フリーザーと組み合わせた場合、電源が失われてもマイナス100度Cを40時間維持できるという。新型コロナウイルスワクチンの供給で必須とされる超低温下での輸送問題解決につなげる。

同社はマイナス80度Cを維持する超低温保冷剤を開発済みだが、クライオパックでは超低温輸送体制への貢献につなげようと保冷剤を改良。従来の塩化カルシウム、塩化ナトリウムなどの成分にエタノールなどを加えた。30回程度繰り返し使用できる。消費税抜きの価格は1キロタイプが5000円。販売目標は年間5億円。11日に設立する新会社「アドテクノ」を通じて販売する。

受注拡大に備え、供給体制を強化するため、本社敷地内に2022年春稼働をめどに新工場を建設する。延べ床面積約900平方メートルの規模で、投資額は約2億円の計画。

同社はすでにワクチン専用にマイナス120度Cを実現した超低温フリーザーを開発済み。マイナス80度Cを維持する従来の超低温保冷剤と組み合わせると、電源喪失時にマイナス80度C以下を26時間以上保持できる。

このフリーザーの引き合いが、新型コロナ用ワクチンの供給が始まり急増。同社は21年5月期に売上高8億―10億円を見込み、超低温機器開発の技術を応用して事業を拡大している。さらに23年5月期には21年5月期予想の10倍に迫る同100億円を視野に入れ、コロナ禍にあっても持続的成長を見込む。

関連する記事はこちら

特集