顔認証しながら検温します!AI搭載サーマルカメラの仕組み
【名古屋】明和eテック(愛知県豊田市、河原博社長、0565・37・1800)は、顔認証と検温を同時に行う「人工知能(AI)搭載サーマルカメラシステム」の販売を始めた。マスクをしていても個人認証が可能で、入退室管理などと連携して記録できる。主力顧客の自動車メーカーなどに新型コロナウイルス感染症対策として提案し、月50台の販売を目指す。
あらかじめ顔のデータを登録した個人を認証し、同時に検温する。測定速度は0・2秒で、顔識別精度は99%を超えるという。検温データは表計算ソフト「エクセル」に記録できる。本体価格は35万円(消費税抜き)。
明和eテックはカメラ販売だけでなく管理システム構築も合わせて手がける。例えば入退室管理と連携し登録した個人が基準体温以下の場合のみドアを解錠したり、体温が37・5度C以上の場合に警告ランプを点灯したり、といったカスタマイズにも対応する。すでに複数の自動車メーカーや部品メーカーに納入したという。
20人を同時に検温できる「ドーム型サーマルカメラ」の販売も始めた。測定誤差はプラスマイナス0・5度Cで、測定時間は約1秒。カメラの前を通過するだけで検温できる。カメラや電源、三脚などを含め価格は83万円(同)。月50台の販売を目指す。
明和eテックは、主に車メーカーや部品メーカー向けにロボットなどの生産設備や工場関連システムの構築を手がける。従業員のほか仕入れ先など多数の関係者が出入りするオフィスや工場向けに、自動で検温、管理できる手軽さを訴求する。
日刊工業新聞2020年11月13日