4月に拡充した改正意匠法で「建築物」が初登録!デザイン経営の概念、欧米に続くか

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建築物で意匠登録したユニクロPARK横浜ベイサイド店(提供元:ファーストリテイリング)

特許庁は4月に保護対象を拡充した改正意匠法を受け、新たにデザインの保護対象となった「建築物」領域の第1号の意匠登録案件を決めた。ファーストリテイリングが運営するユニクロPARK横浜ベイサイド店(横浜市金沢区)とJR東日本・上野駅(東京都台東区)の新駅舎で、建築物外観の特徴的なデザインを認めた。特許庁はデザインを活用して競争力を高める日本企業を増やし、成長を後押しする構えだ。

改正意匠法が4月に施行され、これまで対象外だった「建築物」や「内装」、アプリサイトなどの「操作・表示画像」もデザインとして保護されることになった。ユニクロPARK横浜ベイサイド店と上野駅の公園口駅舎に関して意匠登録の出願があり、特許庁は10月に登録を完了し11月2日に公示する。外観デザインの保護が可能になったことで、今後はホテルや博物館など特徴的な建物の出願が期待される。

米アップルに代表されるように、欧米の企業ではデザインを競争力の資源にする「デザイン経営」の概念が普及している。製品や広告だけでなく、店舗やウェブサイトなど全ての顧客接点において一貫したメッセージをデザインし、ブランド価値の向上と投資回収につなげている。一方、こうした知的創造サイクルを運用するには、あらゆる顧客接点において意匠権の保護の仕組みが不可欠だ。

すでに欧米では建物の外観・内装やアプリ画面などが保護され、模倣品対策がなされている。日本でも同様の措置が取られたことで、製品から実店舗、ウェブサイトまで一貫して意匠権を保護できる仕組みが整った。“自社らしさ”を反映した外観や内装を戦略的に訴求でき、持続的な成長に活用できる。

日刊工業新聞2020年11月2日

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