金型交換作業を自動化するプレスブレーキ、村田機器が発売へ
【京都】村田機械は金型交換作業を自動化したプレスブレーキシステムを11月に発売する。金型交換は作業時間全体の3分の1ほどを占める段取りの中でも重労働で、経験も必要。自動化により、人手や熟練者不足、変種変量生産への対応といった顧客の課題に応える。交換作業の進捗(しんちょく)などを映像で分かりやすく知らせる機能も搭載する。消費税抜きの価格は9200万円。年10台の販売を目指す。
高速動作、高い繰り返し停止精度が特徴の村田機械製デュアルドライブプレスブレーキに、新開発の金型自動交換装置を載せた。プレスブレーキの前面スペースに投影したアニメーションで作業手順を示す作業者支援機能「ウィデーレ」と、加工プログラムを連携する新機能も追加。非熟練者にとって難しい、その日1日の作業を効率良く行うための金型交換スケジュールを自動で組めるようにした。
重たい金型を交換する重労働から作業者を解放する。作業者は空いた時間を別の仕事に使えるため、生産性の向上が見込める。非熟練者でも扱え、効率的な加工が可能になる。
ウィデーレの機能を使い、金型交換時の作業状況をアニメーションでリアルタイム表示する。交換作業が終了するまでの時間もカウントダウンで示す。金型自動交換装置は、最大で32メートル分の金型を収納できる。同装置の上部でも作業状況をデジタル表示する。
同社は28日―11月3日に同社初のウェブ内覧会を開催する。この中で行う生中継のセミナーで新製品を初披露する。
日刊工業新聞2020年10月23日