日本で唯一の回転式ポストがある博物館、「ていぱーく」に行こう!

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日本最初の切手もラックから引き出して間近で鑑賞できる

33万種の切手を展示

郵便と通信に関する資料を収蔵、展示する郵政博物館。1902年に当時の逓信省内に創設された「郵便博物館」を起源とし、64―2013年には「逓信総合博物館」(88年から愛称「ていぱーく」)として親しまれた。

現在、切手だけで約185万点を収蔵。このうち約33万種を展示する。中には日本最初の「竜文切手」や、1840年に英国で発行された世界最初の切手など貴重なものが多い。同切手を含め、海外の切手は国別にラックを引き出せば誰でも間近で見られる。ほとんどの国があり、「海外からの来館者が自分の国のラックを引き出して喜ぶ姿がよく見られる」(冨永紀子学芸員)。もちろん日本人も子どもからお年寄りまで人気だ。

郵便ポストは11種類を展示。最初の「書状集め箱」は木製だったためレプリカだが、ほとんどは現物を展示する。赤い円筒型ポストの中で、1908年に登場した差し入れ口が回転式タイプは日本で唯一現存するものだ。

郵便物の差し入れ口の取っ手を持って回すと円形部分が回転する「回転式ポスト」

49年に発行された最初の「お年玉くじ付の年賀はがき」も展示している。「戦後間もない当時、相手が生きているかも分からないが、生きているなら返信があるはず。それにくじが当たる楽しみを付けた。当時は画期的だった」(同)。同時に世界初の発行だった。

また、冨永学芸員が「こんなものもあります」と紹介するのは、運送員が持っていたピストルだ。現金書留を狙う強盗がいたため、1873年頃から1945年頃まで、危険な地域を通る運送員は携帯を許されていた。

同館は年間約6万―7万人が来館する。夏休み中には子どもを連れた家族連れ、年5回ほど開く企画展には中高年層が比較的多く訪れる。複合商業施設内にあるため、若いカップルや女性の友達同士も多い。冨永学芸員は「郵便の歴史や文化を知ってもらい、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)などと張り合うのではなく、寄り添う形で手紙文化を伝えられれば」と考えている。

【メモ】▽開館時間=11―16時▽休館日=新型コロナウイルス感染症拡大防止のため当面、土・日・祝日▽入館料=300円(小・中・高生は150円)▽最寄り駅=東武スカイツリーライン「とうきょうスカイツリー駅」、同ライン・東京メトロ半蔵門線、京成線、都営浅草線「押上駅」▽住所=東京都墨田区押上1の1の2▽電話番号=03・6240・4311

日刊工業新聞2020年10月16日

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