歯ブラシの技術をタイピンへ!金型技術を生かした金属加工

武林製作所

  • 0
  • 0
自社ブランド「ITADAKI」シリーズの製品

武林製作所(大阪府八尾市、武林美孝社長、072・998・1207)は、歯ブラシ用金型専業メーカーとして培った技術力を生かし、微細な模様を刻んだ金属加工商品を手がけている。金型は受注生産のため、注文が少ない時にも機械の稼働を増やそうと、2017年に自社ブランド「ITADAKI」を立ち上げた。歯ブラシ用金型は高い精度が求められるため、ブランド名には自社が技術力の“頂”を目指す姿勢を表現している。

ITADAKIシリーズは富士山の形状がモチーフ。花模様や縁起のよい吉祥文様を製品に刻んでいる。第1弾の箸やスプーンを置くカトラリーレストを皮切りに、第2弾としてボトルコースターを18年末に発売。直近は5月に第3弾のネクタイピンを投入した。

「歯ブラシは手に持つので、成形時のずれによる手触りの悪さを感じやすい。またバリがあれば、口の中を切るかも知れない」。武林社長は歯ブラシ用金型に精密さが求められる理由をこう話す。

ITADAKIシリーズの製品は歯ブラシ用金型で高めてきた技術力を発揮し、ミクロン単位で調整しながら模様を刻み、模様を崩さないように注意を払いながら手作業で磨いて仕上げている。

価格はカトラリーレストが2個セットで2万2000円(消費税抜き)。金メッキや金箔(きんぱく)を施した製品も販売しており、価格はそれぞれ2個セットで3万円(同)。「技術が分かる人には安すぎると言われる」(武林社長)価格の設定だが、消費者から見れば決して安くはない。それでも他の製品にはない金属の光沢感や高級感、品質へのこだわりがコアな層に受けている。

今後の課題は広報活動や認知度の向上と捉える。創業から約50年にわたりBツーB(企業間)の仕事を手がけてきた同社にとって不慣れな分野だが、武林社長は「第4弾、第5弾とITADAKIシリーズを続けていきたい」と意欲を燃やしている。(東大阪・友広志保)

関連する記事はこちら

特集