接客対応をAIがテキストに。サービス向上でトラブル防止へ

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音声データをテキスト化して蓄積。頻繁に使われる語句などを抽出する。企業のコンプライアンス順守にも活用できる(イメージ)

【札幌】北海道大学発ベンチャーのティ・アイ・エル(TIL、東京都千代田区、藤浪慧社長)は、人工知能(AI)による音声言語認識技術を使ったソリューション「RECORiS(レコリス)」を市場投入する。これまで1年をかけて企業導入に向けたテストや調査を進め、市場ニーズが高いと判断した。2021年9月期にクライアントユーザー3000の獲得、22年9月期に同1万、売上高10億円を目指す。

RECORiSは接客や業務中に発生する音声データを随時、クラウドサーバにアップロードし、すべてをテキスト化して蓄積する。このデータから接客中に頻繁に使われる語句や、相手を不快にさせやすい言葉などを抽出。接客や交渉などの社員教育や営業面の競争力向上を支援することができる。音声データの入力はパソコン、スマートフォンなど汎用の端末で可能。

TILでは数百人規模のスタッフがいる水回りを修理する企業にRECORiSを試験的に導入。その結果、サービス内容や費用の説明で客との間にトラブルがあったかどうかや、そのトラブルの原因解析などで大きな成果を上げたという。サービス向上だけでなく、トラブルや不正防止など企業のコンプライアンス順守にも活用できる。

同社では介護施設、不動産の下見・内見、面談、面接試験など、企業社員と外部の人間が「1対1」になる場面で大きな効果を発揮すると見ている。永田紘也最高技術責任者(CTO)は「予想以上に多くの需要がある。密室での客対応を見える化することで、導入する企業が自分をも守ることにつながることがメリット」と話す。

日刊工業新聞2020年7月2日

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