中国・韓国からの訪日観光客の受け入れは慎重な判断を

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習近平国家主席と文在寅大統領(右上)

政府観光局が発表した5月の訪日外国人客数は4月の2700人を下回る1700人と統計開始以来の最少人数を更新した。人数の少なさもさることながら、前年同月比で99・9%減という数字は衝撃的だ。

小売売上高、鉱工業生産指数、消費者物価指数、機械受注額など毎月発表される統計は新型コロナウイルス感染拡大に伴い軒並み悪化を余儀なくされている。しかし、99・9%減という状況に、世界的な移動制限措置や水際対策強化の強烈なインパクトを痛感した。

政府はベトナム、タイ、豪州、ニュージーランドの4カ国のビジネス客に限定して、1日最大250人に入国制限を緩和する方針だという。250人が毎日来日しても年間10万人に満たず、インバウンド回復には程遠いが、訪日客拡大への第一歩として評価したい。

訪日外国人観光客の本格回復には中国、韓国、台湾からの観光客増加が不可欠。だが、安易に入国制限を緩和すれば、感染の再拡大を招きかねないため、慎重な判断が必要だ。

国内の移動制限は解除されたが、入国制限の解除は未定。PCR検査の実施や行動計画書の提出などコロナ後の訪日客受け入れに向けノウハウを蓄積する努力を積み重ね、その日に備えたい。

日刊工業新聞2020年6月25日

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