「韓国なし」博多の風景

古くから大陸との交流が盛んな九州、光明を見いだせないか

人気飲食店で見られた行列も影を潜めつつある(写真はイメージ)
 「多いときは月に1回。来週も行きます」。先日、知り合いの美容師がそんな話をしてくれた。行き先は韓国。土産話はよく聞いていたが、それほど頻繁に行き来しているとは知らなかった。

 福岡―ソウルのフライトは約1時間。福岡―羽田より短い。格安航空会社なら往復1万円を切ることも。海路も博多港から3時間で釜山に入れる。彼女がK―POP好きなこともあるが、九州にとって韓国は身近な存在だ。

 そんな隣国との関係が袋小路に入っている。日本政府が、輸出管理の優遇対象国から韓国を除外すると、韓国は日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を破棄。矛を収めようとしない。

 両国間のいざこざは九州経済にも影を落としている。九州各地と韓国を結ぶ航空路線は運休が相次ぐ。JR九州によると、お盆期間中の博多―釜山を結ぶ高速船の韓国人利用客は、前年比で約7割減になった。福岡市中心部の人気飲食店で見られた行列も影を潜めつつある。

 古くから大陸との交流が盛んな九州にとって、韓国は文化的なつながりも深い。何とか両国の前途に光明を見いだせないものか。福岡はホテルの建設ラッシュに沸いているだけに、韓国語を耳にする機会が減った街は寂しく感じる。

2019年09月07日

関連する記事はこちら

FEATURE