自衛隊のドローン配備一気に200機へ。災害救助や軍用にも

18年度比で15倍、全機が国産

  • 0
  • 1
災害救助に役立つ自衛隊のドローン(防衛省統合幕僚監部公式ツイッターより)

防衛省は自衛隊での飛行ロボット(ドローン)の配備機数を、2020年度末までに計201機体制に引き上げる。18年度末時点では同13機で、それとの比較だと約15倍の大幅増になる。ドローンはヘリコプターや航空機より低い高度を飛べるため上空から鮮明な画像データを撮影でき、行方不明者捜索や災害救助活動などに有効活用できる。小型で静音なので敵軍やゲリラに察知されにくい利点もあり、戦力化を急ぐ。

自衛隊のドローン配備数が大幅に増えたのは、18年9月に発生した北海道胆振東部地震がきっかけ。人が入り込めない山奥や広いエリアを短時間で撮影できる利点が評価され「導入機運が高まった」(同省)。最近では17日の北海道函館市恵山での行方不明者捜索、20日の宮城県加美町船形山における行方不明者捜索に、陸上自衛隊のドローンが相次いで出動している。

19年の防衛白書は、人員が進入困難な箇所や方向から地上部隊がドローンを飛ばし、救助を待つ人がどこにいるかなどの情報を迅速に提供したと明記。陸上自衛隊の各基地にドローンを1、2機ずつ配備する体制が進んでいる。

陸上自衛隊東部方面総監部は、ドローン団体の日本UAS産業振興協議会(東京都文京区)と災害時協定を結んでいる。調達ドローンは大半が小型機種で、価格も数十万円のものが多いという。世界のドローン市場は中国が過半シェアを握っているが、プラント施設や要人の暗殺など軍事用にも有効なことから、安全保障のため国産を使う傾向が各国とも高まっており、同省のドローンも全機が国産だという。

日刊工業新聞2019年12月25日

キーワード

関連する記事はこちら

特集