あの群れは何だ!ドローン防衛レーザーの威力

防衛装備庁と川重が実用化研究

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ドローンのスウォーム(群れ)攻撃を撃ち落とす高出力レーザーの開発を目指す(イメージ)

防衛装備庁は川崎重工業などと共同で、高速で飛翔(ひしょう)する飛行ロボット(ドローン)を撃ち落とせる高出力レーザーシステムを開発する。高出力のレーザー光をドローンに向けて照射し、ダメージを与えるとともに、ミサイルや機関銃より短時間で何度も攻撃できる利点を生かし、有効なシステムを開発する。現在、出力50キロワットのレーザーでドローンの追尾実験や金属板の破壊実験に成功。今後は出力を100キロワットに倍増、実飛行ドローンの破壊実験も行い、2023年度までに実用化を目指す。

サウジアラビアの油田施設がドローン編隊に攻撃されるなど、ドローン防衛の重要性が高まっている。ドローンは有人飛行機やヘリコプターより安価な上、低空を飛べるので、レーダーでも捕捉されにくい。捕捉できても至近に迫ってからでは防衛が難しく、テロ組織などには費用対効果の高い兵器で重用されている。

装備庁が開発中のドローン防衛システムは翼幅4メートル前後のグライダー型無人機を想定。ビーム指向装置と高出力レーザー、追従照準装置、照射管制装置などで構成する。低空や海面近くを飛行し、接近してくるドローンを捕捉、追尾して射程内に入った時点でレーザー光を照射する。

機関銃やミサイルなどと違って、弾が尽きる心配がない。照準は赤外線カメラ、捕捉したドローンはコンピューターが自動認識し、動きを追尾し続ける。有効射程は非公表。今後は出力を上げ、より高速で飛ぶドローンも撃ち落とせるよう改良を進める。

日刊工業新聞2019年11月20日

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