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総力戦!コロナと戦う中小企業の製品・技術まとめ #03
新型コロナウイルスの感染拡大防止の切り札として、中小企業が独自に開発した製品・技術に熱視線が注がれている。独自の技術力を基に、感染予防に欠かせないマスクや消毒液、飛沫(ひまつ)拡散防止板などを開発。需要が急増していることから、各社は増産に乗り出す。
PET樹脂製、飛沫感染を防止
ジーアシスト パーテーションジーアシスト(川崎市高津区、大山剛社長、044・829・5551)は、「ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂製ウイルス・飛沫(ひまつ)感染対策パーテーション」を発売した。店舗用什器などを作る同社は新型コロナウイルス感染症が広がる中、これまで培った樹脂加工技術や知見を生かせる窓口用パーテーションに着目。全国の金融機関など窓口業務がある企業を中心に3000枚以上を販売してきた。
製品はアルコールに弱いアクリルではなく、PET樹脂を使用。開口部の有無を選択でき、オーダー注文することもできる。開口部有りのLサイズ(幅900ミリ×高さ600ミリメートル)で、消費税抜き4830円。
兵庫県・神戸市に寄贈、外販も
シマブンコーポレーション 飛沫拡散防止板シマブンコーポレーション(神戸市灘区、木谷謙介社長、078・871・5181)は、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、飛沫拡散防止板「ウイルスシールド」を製作し、社内の活用と販売を開始した。消費税抜きの価格はアクリルタイプが1セット9000円、ポリエチレンテレフタレート(PET)タイプが同8000円。
同シールドは下に1センチメートル程度の隙間を設け書類のやりとりがしやすい。窓口業務や内部打ち合わせの仕切りを想定する。種類は横長(幅91センチ×高さ62センチ×奥行き40センチメートル)と縦長(同60センチ×同94センチ×同40センチメートル)を用意した。社内用は来客時や打ち合わせ時に活用する。また兵庫県と神戸市に各100台を寄贈した。
引き合い急増、生産能力増強
エネフォレスト 紫外線照射殺菌装置エネフォレスト(大分市、木原寿彦社長、097・588・8120)の紫外線(UV)照射殺菌装置「エアロシールド」は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で引き合いが急増した。医療施設や介護施設にとどまらず、遊技施設や事業所からも問い合わせが寄せられている。
天井の高さが2・1メートル以上ある部屋であれば、人がいる空間でも常に空気殺菌が可能。新型コロナに対する効果は確認できていないが「細菌に対するUVの効果は実証済み」(木原社長)としている。
新型コロナ以前は月産100台程度だった生産能力を急きょ1000台まで拡大。「7月までに2000台へ引き上げたい」(同)と意気込んでいる。
ボタン操作・つり革など向け
佐藤製作所 抗菌性ドアオープナー佐藤製作所(東京都目黒区、佐藤隆之社長、03・3712・6652)は、抗菌性の高品質ドアオープナーを発売した。非接触でのドアノブや取っ手、鍵の開閉や、ATMなどでのタッチパネル、ボタン操作、電車のつり革などに利用できる。価格は真鍮製が2900円(消費税込み)、純銅製が3200円(同)、鍵オープン機能付きのオープナーが3500円(同)。
対象物に引っかけやすいよう先端をコの字の形状にした。また角に丸みを持たせる、手仕上げでヘアライン加工を施すなどデザインにもこだわった。新入社員が製品を着想し、4月に一般消費者向けの自社ブランド「Sato Factory」を立ち上げ、販売している。
感染予防・消臭・帯電防止
クロダ 抗菌・抗ウイルス手袋クロダ(香川県東かがわ市、棚次啓二社長、0879・25・9581)は、手袋を着けたままのライフスタイルを想定して開発した「抗菌・抗ウイルス対策グローブ」を発売した。消費税抜きの価格は3500円、販売目標は1万双。
手袋全体の素材に、サンワード商会(大阪市中央区)の複合タイプの高機能触媒加工技術「TioTio Premium(ティオティオプレミアム)」を使用。感染予防のほか、消臭や帯電防止の効果もある。
手袋を外さずスマートフォンを操作できるなど、普段の生活を気兼ねなく行えるようにしている。新型コロナウイルス感染拡大で防疫意識の需要が今後も増えると見込み、生産開始を決めた。