日産の混乱収まらず、わずか1年で北米事業トップ交代のなぜ?
日産自動車は主力の北米事業でトップを交代する。ホセ・ルイス・バルス副社長(北米日産社長)が6月15日付で一身上の都合により退任し、北米日産のジェレミー・パパン氏が同事業を率いる。バルス氏は2019年4月に北米日産の社長に、19年12月には日産の副社長に昇格したばかりだった。
日産にとって北米は19年度の世界販売実績で3割以上を占める主力市場。中でも米国はこれまでの規模拡大路線の影響もあり新車の投入が遅れ、販売奨励金による値引き販売が増加した。ブランド価値が毀損して採算が悪化する悪循環に陥っており、業績立て直しに向け重要な地域の一つとなっていた。
日刊工業新聞2020年5月25日