IoTで消防現場を可視化、モリタがシステム開発に乗り出す

車両・隊員・火災状況を監視

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モリタの消防車(同社公式サイトより)

モリタホールディングス(HD)はIoT(モノのインターネット)技術を活用し、火災現場の消防車両や消防隊員の位置、火災状況などを可視化するシステムの開発に乗り出した。消火・救助活動を指揮する部隊が現場の状況や消火栓の位置などを確認して活動計画を立て、消防車両や隊員を適切に配置して指揮するのを支援する。主力の消防車両事業の一段の拡大に向け、2026年3月期までに市場投入する。

火災現場の可視化、消防車両や消防隊員の遠隔監視といった個別の技術はすでに開発済みで、それぞれ20年4月以降に発売する。このうち現場の可視化は高所作業用バスケットや車両、飛行ロボット(ドローン)などに装着したカメラで撮影した火災現場の映像を、指揮隊などが遠隔地から見られるシステム。すでに複数の地方自治体に提案を始めた。

消防隊員の遠隔監視はウエアラブル型端末を使い、現場で隊員の転倒などの異変を検知すると、最大300メートル離れたタブレット端末に無線で知らせる。また消防車両の監視は、車両に付いた複数のセンサーから情報を取得し、稼働状態、走行経路などのデータを記録。人工知能(AI)でデータ解析し、故障の未然防止や適切な修理の案内に利用する。データは消火活動の振り返りにも活用できる。

これら個別技術を組み合わせたシステムを26年3月期までに製品化する計画。同3月期までの7カ年中期計画期間中に、IoT関連技術を統合して消火・救助活動に役立つ課題解決型システムとして製品化し、消防車両に次ぐ収益源に育てたい考えだ。モリタHDの消防車両事業は、19年3月期の売上高で全体の約6割に当たる546億円を占めている。

日刊工業新聞2020年3月9日

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