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なぜモリタホールディングスは挑戦するのか?「未来の消防車」はこれだ!

防災や環境車両だけにとどまらない。昨年には女性用の腰サポートインナーを発売
 モリタホールディングスが近未来型消防車をイメージした「Habot―mini(ハボットミニ)」を、6月8日からドイツ・ハノーバーで開かれる世界最大級の消防展示会「インターシュッツ2015」に出展する。

 同社では、子会社のモリタが2014年に空気を原料として消火できる設備「窒素富化空気(NEA)システム」を開発。同システムを搭載した消防車両「Miracle N7(ミラクルエヌセブン)」の第1号車を日本原燃(青森県六ケ所村)に納入している。ハボットミニはミラクルエヌ7の機能をそのままに、全長850ミリメートル、全幅590ミリメートル、全高450ミリメートルにしたミニチュアモデル。

 窒素分離膜とコンプレッサーを搭載しており、駆動源が確保できれば連続的にNEAを放出することができる。水の確保が困難となる大災害時や、石油備蓄基地、水損被害が危惧されるデータセンター、博物館などでの活用が期待される。

 実用化の計画は未定だが、乗用ではなくリモコン操縦を想定して設計しているという。展示会場では、災害現場を想定した消火実演も行う。
(日刊工業新聞2015年05月08日 自動車面)

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 消防車事業を中心に消火器などの防災、環境車両と幅広く事業展開するモリタホールディングス。介護関連の製品開発にも取り組み、腰部サポートウエア「ラクニエ」を2012年10月に発売した。販売の狙いや今後の展開など、開発を統括する技術研究所研究開発室の松島至俊係長に聞いた。
 
 ―開発のきっかけは。
 「アンケートで消防職員が腰痛の悩みを抱えていると知り、介護というキーワードで研究を始めた。最初はロボットスーツを念頭に置いていたが、今困っている人に製品を早く届けたいと考え、電気を使わずに柔軟に体の動きを制御できるものにしようと仕切り直した」
 ―従来のサポート用具と違う点はどこですか。

 「コルセットのような従来のサポーターに対し、身体の特徴や変化をうまく利用している。人間工学の第一人者、山崎信寿慶応義塾大学名誉教授と共同開発した。筋肉の役割を果たすゴム状の素材が、まっすぐ立っている時はゆるみ、前かがみになる時に伸びる」

 ―利用者の反応は。
 「月平均で70―80枚販売している。(装着した時としない時の)疲れが違う、(ラクニエが)ないと不安になる、といった声が実際に寄せられている。課題は着やすさ。より簡便に使えるように改良を重ねていく」

 ―今後の展望は。
 「介護分野でグループの技術を使って何ができるか研究を進めている。まずはラクニエを成功させたい。自社だけではノウハウが不足する。ラクニエでは縫製や生地のノウハウを持つ医療用品メーカーとも組んだ。他社と組むことでスピーディーに開発が進み、品質も高くなる」
(聞き手=大阪・窪田美沙)
日刊工業新聞2014年08月15日 モノづくり面
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役ブランドコミュニケーション担当
女性のための腰サポートインナー「calena (カレナ)」は慶応大学の山崎信寿名誉教、グンゼとの3者連携で誕生した。消防車のイメージしかなかったが、インタビューでもしっかり介護などの技術開発をしていることが分かる。その消防車も10年間、子ども向けに「未来の消防車アイデアコンテスト」を続けている。どんどん外からアイデアを取り入れていく姿勢がいい。

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