次世代ガソリンエンジンを搭載した「CXー30」、燃費が物足りない!に対するマツダ幹部の答え

実用燃費も重要、最大熱効率56%視野に

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樹脂のカバーで全体を覆う「カプセル化」技術で断熱性を高めている

新しい燃焼方式を採用したガソリンエンジン「スカイアクティブX」を搭載した小型スポーツ多目的車(SUV)「CX―30」を、国内で発売したマツダ。価格は消費税込み329万4500―371万3600円。同排気量の従来型ガソリンエンジン車より68万円強高い。国内の月間販売目標台数2500台のうち、約2割を同エンジン搭載車が占めると想定する。

排気量は2000ccで、燃費はガソリン1リットル当たり12・8キロ―18・7キロメートル(WLTCモード)。同排気量の従来型ガソリンエンジン車より2・7―14・1%高めた。市街地走行や自動変速機搭載車で改善率が大きい。

最高出力は180馬力、最大トルクは224ニュートンメートル。従来型のガソリンエンジンに比べ、それぞれ15・4%、12・6%向上した。ここにマイルドハイブリッドシステムによる、出力6・5馬力のモーターが加わる。

スカイアクティブXは、ディーゼルエンジンと同様の圧縮着火による多点燃焼を、ガソリンエンジンでも導入した世界初のエンジン。通常のガソリンエンジンでは火花で点火し火炎伝播で燃焼する。内燃機関の性能向上に力を入れてきたマツダの“切り札”として注目されてきた。

インタビュー・中井英二執行役員

マツダの中井英二執行役員パワートレイン開発本部長は、横浜市神奈川区の開発拠点で取材に応じた。

―2017年の時点で、スカイアクティブXは燃費を最大20―30%改善すると説明していたのに比べれば物足りないように見えます。
 「欧州の『NEDC』というモードで二酸化炭素(CO2)排出量を測ると、しっかり3割改善できている。モード燃費の改善は重要ではあるが、実際に車を走らせた時の実用燃費も重要。走り方次第では20―30%の改善値が出るところもある」

―今回のスカイXは、従来示してきたロードマップの第2段階に当たる。第3段階に向けてどう取り組むか。
 「初めてスカイアクティブGを出したのが12年で、今回のXが20年。それよりさらに短い期間で作らないといけない。欧州燃費規制をはじめCO2問題の緊急度はすごく上がっている」

―第3段階での性能目標はあるのか。
 「最大熱効率で56%くらいまでは、こうすればいけるというのが見えている。ただ、我々は最大熱効率ばかり追い求めるよりは、効率のいい領域を全体的に広げる方が、気持ちの良い走りと両立できて意味があると考えている。スカイアクティブXの熱効率も、公表するのは控えたい」

(広島総局・清水信彦)

日刊工業新聞2020年1月17日

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