トヨタの電動車販売、21年に全体の3割へ。サプライヤーは忍耐
トヨタ自動車が2021年(暦年)に、ハイブリッド車(HV)などの電動車で293万台(20年計画比62万台増)の販売を計画していることが明らかになった。17日、主要部品メーカーに伝えた。21年の世界販売台数の約3割を電動車が占めることになる。中国をはじめ世界各国で環境規制が強化されていることを踏まえ、電動化への対応を加速する構えだ。
トヨタの電動車はHVのほか、プラグインハイブリッド車(PHV)や燃料電池車(FCV)、電気自動車(EV)を含む。部品メーカーに提示した計画数値の約9割はHVが占めるが、各国・地域の企業平均燃費(CAFE)規制などに応じて車種を増やす。
20年には中国で自社ブランドの量産型EVを投入するほか、高級車ブランド「レクサス」でもEVを販売する計画。HV以外のラインアップを拡充し、全方位で電動車の需要を取り込む考え。電動車の生産計画は、21年に298万台(20年計画比56万台増)に拡大する方針を示した。
一方、21年の世界生産台数(ダイハツ工業、日野自動車を除く)は、20年計画比33万台増の948万台に設定した。国内は同横ばいの324万台とし、産業基盤を維持する基準と位置付ける年産300万台以上を堅持する。世界生産台数は過去最高を更新することになる。21年の世界販売台数は同43万台増の1018万台とし、トヨタ単体で1000万台の大台を突破する見込み。このうち海外は同39万台増の858万台を計画し、北米や中国がけん引役となる。
トヨタは17日、20年のグループ世界生産台数(ダイハツ、日野自を含む)を19年実績見込み比10万台増の1090万台程度とする計画を発表。4年連続で過去最高を更新する計画だ。主に海外生産の拡大を見込んでいる。20年のグループ世界販売台数は同5万台増の1077万台程度に設定し、4年連続で過去最高に達する見通しだ。