ボタン一つ、10分でエアコンを洗浄するロボット
日菱インテリジェンス(東京都目黒区、大内玲子社長、03・3490・5300)は外食産業など向けに業務用エアコンの洗浄ロボットを開発、2020年4月めどに発売する。高さをセンサーで正確に検知し、メーカーや容量に関係なくあらゆるエアコンに対応でき、ボタン操作ひとつで洗剤洗浄から水洗いまでを最短10分で完了できる。人手不足対策だけでなく、エアコンの効きが良くなるため省エネや機器延命対策にもなるという点を訴求し拡販する。
試作機はすでに完成し、現場利用で細かい改良を続けている。円形のロボ本体は直径36センチ×高さ52センチメートル、質量5・5キログラム。5年間レンタル方式で、レンタル料金は月7万円(消費税抜き)を予定する。
店のエアコンのパネルやターボファン、ドレンを取り外して熱交換器をむき出し状態にし、ロボをセット。専用ノズルから最大5メガパスカルの高圧水を噴射し、ミリメートル単位の動きでエアコン内部を隅々まで洗浄する。
人手作業だと手ぶれによる洗い残しが発生しやすく、最大水圧も2・5メガパスカル前後と低いため、汚れが十分に落ちなかったり、洗浄後も油のにおいなどが残ったりするという。ロボ洗浄は均一作業のほか、データ検証が可能なため食品衛生管理基準「HACCP」などの規制にも対応できる。
外食産業の中でもフライドチキンや焼き肉店などはエアコンが汚れやすい。通常のほこりに油脂が混ざるためで、洗浄しても汚れが落ちなかったり、風の通りが悪くなるためエアコンを強くしても店内が暑かったりすることも多いという。