面倒なエアコン掃除・・・これからは手間いらず?

室外機も自動で清掃してくれる!

 清潔さや掃除の手軽さを強化したルームエアコンの新製品が相次いでいる。猛暑の影響で“1室に1台”のエアコン設置が増えている中で、手入れの負担軽減を求める声は少なくない。各社はそれぞれの強みを生かしながら、室内機・室外機の清潔さに照準を定めて開発を進めている。

 ダイキン工業は、新ブランドの「うるるとさららシリーズ」で室内機の熱交換器の洗浄機能を強化。室外機を通じて外の空気中から水分を取り込む「無給水加湿技術」を応用して、空気が乾燥する冬場でも最大約1リットルの結露水を発生させて熱交換器の汚れを落とす。

 小部屋用の「うるさらミニ」にも同機能を搭載。「拡販できれば2020年にはトップシェアのパナソニックに追いつける」(船田聡常務)と意気込む自信作だけに、手入れの負担軽減策は欠かせない。

 三菱電機は「霧ケ峰FZシリーズ」などの風向フラップに新素材の「デュアルバリアマテリアル」を初めて採用した。同素材はプラスチックに混ぜ込むことで、ホコリなどの親水性の汚れも、油煙といった疎水性の汚れも弾く。手間がかかる室内機の掃除が減り、これまでコーティングが難しかった風向フラップも清潔に保てるようになった。

 日立ジョンソンコントロールズ空調(東京都港区)は、「白くまくん」プレミアムXシリーズに室外熱交換器の自動洗浄機能を搭載した。熱交換器を凍結させて発生した霜を解かす「凍結洗浄技術」やファンの逆回転で、室外機に張り付いた汚れを落として風量低下を防ぐ。

 凍結洗浄技術はもともと室内機の熱交換器の清掃に用いられてきた。「同技術を採用していたミドルクラスは人気が高い」(山崎健司日本ビジネスユニット長)ことから、適用範囲を広げて清潔さと管理の手軽さを一層アピールする。

 室外機の性能強化は、今後のエアコン開発で重要な競争軸と見られる。伸びしろがある寒冷地向けエアコンでは、三菱電機が熱交換器の機能を強化して霜取り中の暖房の快適性を高めた。その他にも、性能の維持・改良と小型化の両立など「室外機開発は技術の腕の見せどころ」(ダイキンの船田常務)。各社の開発力が製品競争力につながる局面にある。
(文・国広伽奈子)

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日刊工業新聞2019年10月10日

国広 伽奈子

国広 伽奈子
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エアコンの新作発表が相次いでいます。AIやIoTの活用も楽しみですが、使う側としては掃除に手間がかからないことがとにかくありがたいと感じます。各社の聞き取り調査でも、清潔さに対する消費者の関心は高いようです。

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