韓国経済、さらに減速。「中国依存」限界か

「若者は未来に希望が持てない」(韓国のマスコミ幹部)

 韓国経済が減速している。2019年7―9月期(第3四半期)の実質国内総生産(GDP、年率換算)成長率は2.0%と、18年通年の2.7%から低下した。“中国依存”の高さが主因だ。

 韓国は輸出の対GDP比が37%と日本(15%)より高い。輸出全体の4分の1強を占める最大の輸出先は中国。韓国政府が1日発表した10月の輸出額は前年同月比14.7%減で、対中輸出が同16.9%減と大幅に落ち込んだことが響いた。また輸出全体の18%を占める半導体も同32.1%減と落ち込んだ。

 19年1―9月期の対内直接投資額も前年同期比29.8%減と大幅減。中国からの投資額が同80.9%減と大きく落ち込んでいるのが現状だ。

 韓国経済のけん引役である大手財閥サムスン電子の業績も振るわない。19年7―9月期連結決算の営業利益は前年同期比56%減と大幅に縮小。半導体が不振なうえスマートフォンも伸び悩み、ビジネスに勢いがない。その半導体も、日本政府による対韓輸出管理の厳格化により、在庫が底を打つ「11月危機」説までくすぶる。

 経済の悪化はスキルのない若年層(15―29歳)の雇用をむしばみ、同層の失業率は全体(18年3.8%)の2倍以上。「若者は未来に希望が持てない」(韓国のマスコミ幹部)と言われる。本来なら人手不足の日本とは補完関係にあり、日韓の関係が悪化する以前は韓国の若者を日本企業に紹介する就職イベントが活発になっていたが、今の状況ではそれも期待できない。

日刊工業新聞2019年11月7日

  

ファシリテーター紹介

記者・ファシリテーターへのメッセージ

この記事に関するご意見、ご感想
情報などをお寄せください。