韓国自ら首絞める、日本製鉄スクラップの放射線検査を厳格化

年間400万トン規模で輸出、韓国の鉄鋼メーカーは調達に危惧

鉄スクラップ関係者に警戒感(写真はイメージ)
 鉄スクラップ関係者の間に、韓国政府の日本産鉄スクラップに対する放射線検査の厳格化に対し、警戒感が増してきた。韓国向け輸出成約の落ち込みや配船の遅延のほか、国内の需給バランスに大きな影響を与える。悪化する日韓関係で事態が長期化するとの見方も出ており、関係者は注意深く行方を見守っている。

 韓国関税庁が馬山・釜山・唐津・光陽などの主要港で、日本産鉄スクラップの放射線検査を厳格化。馬山港では検査強化のため、荷役が出来ない状況に陥っている。「日本政府による輸出優遇措置対象の見直しなどに報復したものではないか」(市場関係者)との見方も出ており、影響に懸念が広がっている。

 日本は韓国に年間400万トン規模で鉄スクラップを輸出。韓国の輸入量の5割以上を日本が占める。

 そのため、韓国鉄鋼メーカーからは「重要な供給国である日本からの調達が実質できなくなる」と危惧しているという。日韓双方からビジネスへの影響を懸念する向きがある中、日韓関係が改善する兆しは依然見えていない。

日刊工業新聞2019年8月9日

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