コンビニで外国人材の存在感増すが、半数が1年以内に退職という現実
長く働いてもらうための工夫とは
コンビニエンスストアで、外国人スタッフの存在感が増している。深刻な人手不足にコンビニの24時間営業問題も加わって人の確保が難しくなっている中、外国人スタッフはコンビニ運営を支える貴重な存在だ。スタッフはフランチャイズチェーン(FC)契約店のオーナーが採用するが、人手不足緩和のためコンビニ本部も支援を強化している。
セブン―イレブン・ジャパンが全国のFCオーナーに実施したアンケートでは、6割が人手不足と回答。セブン―イレブンのスタッフ全体の9%にあたる約3万6000人が外国人だ。
だが、外国人の半数は1年以内に辞めてしまう。少しでも長く勤務してもらうため、初期教育用に簡単な日本語表記にルビをふったテキストを用意。スマホを使ったe―ラーニングの実験も始めた。牛丼にはスプーンと箸をつけるといった接客の仕方、おじぎをする理由などを学べる。各エリアではレジ操作、接客研修も受けることも可能だ。
1万3000人が外国人スタッフのローソンでは、長期勤務だけでなく短期勤務にも対応する。数年前までは業務が煩雑で多岐にわたるため外国人に人気がなかったことから、店舗で働く前に事前研修を実施してFC店に紹介する会社「ローソンスタッフ」(新潟市中央区)を2014年に設立した。
メーンは1日単位の「スポット派遣」。同社を通して全国16の都道府県の店舗で、約300人の留学生が働く。「工場などでのピッキング作業だと日本語を話す機会が少ない。コンビニでの接客は日本語の上達が早く、希望する時間に働けるので、この制度は外国人に人気がある」(坂本泰司運営本部アシスタントマネージャー)。外国人登録者も年々増加している。
ファミリーマートは11月から全国約100カ所を巡回する健康診断を始める。1店舗当たり4人分までの費用を本部が全額負担する仕組みで、常勤の外国人スタッフも受診可能だ。
コンビニ本部は、業務負担軽減や希望労働時間への対応、福利厚生と雇用環境の充実を図っているが、各社が声をそろえて訴えるのは「4月から始まった『特定技能』の対象に外食は含まれたのに、コンビニは外れた。コンビニも対象に入れてほしい」という声だ。
対象になれば原則最長5年の在留が可能になり、外国人がより一層戦力となる。商品発注や在庫管理、接客などのコンビニ業務は専門的で高度な技能が必要だとして、コンビニが加盟する団体などとともに特定技能への対象に追加してもらうよう政府への働きかけを続ける予定だ。
セブン―イレブン・ジャパンが全国のFCオーナーに実施したアンケートでは、6割が人手不足と回答。セブン―イレブンのスタッフ全体の9%にあたる約3万6000人が外国人だ。
だが、外国人の半数は1年以内に辞めてしまう。少しでも長く勤務してもらうため、初期教育用に簡単な日本語表記にルビをふったテキストを用意。スマホを使ったe―ラーニングの実験も始めた。牛丼にはスプーンと箸をつけるといった接客の仕方、おじぎをする理由などを学べる。各エリアではレジ操作、接客研修も受けることも可能だ。
1万3000人が外国人スタッフのローソンでは、長期勤務だけでなく短期勤務にも対応する。数年前までは業務が煩雑で多岐にわたるため外国人に人気がなかったことから、店舗で働く前に事前研修を実施してFC店に紹介する会社「ローソンスタッフ」(新潟市中央区)を2014年に設立した。
メーンは1日単位の「スポット派遣」。同社を通して全国16の都道府県の店舗で、約300人の留学生が働く。「工場などでのピッキング作業だと日本語を話す機会が少ない。コンビニでの接客は日本語の上達が早く、希望する時間に働けるので、この制度は外国人に人気がある」(坂本泰司運営本部アシスタントマネージャー)。外国人登録者も年々増加している。
ファミリーマートは11月から全国約100カ所を巡回する健康診断を始める。1店舗当たり4人分までの費用を本部が全額負担する仕組みで、常勤の外国人スタッフも受診可能だ。
コンビニ本部は、業務負担軽減や希望労働時間への対応、福利厚生と雇用環境の充実を図っているが、各社が声をそろえて訴えるのは「4月から始まった『特定技能』の対象に外食は含まれたのに、コンビニは外れた。コンビニも対象に入れてほしい」という声だ。
対象になれば原則最長5年の在留が可能になり、外国人がより一層戦力となる。商品発注や在庫管理、接客などのコンビニ業務は専門的で高度な技能が必要だとして、コンビニが加盟する団体などとともに特定技能への対象に追加してもらうよう政府への働きかけを続ける予定だ。
日刊工業新聞2019年10月9日