「カメラは縮小するが、“目”の膨大な市場がある」(キヤノン・御手洗会長)

新規事業の売上高比率40%に

 キヤノンは2026年めどに売上高全体に占める新規事業の構成比率を40%(18年実績23%)に引き上げる。スマートフォンの普及などにより、稼ぎ頭だったデジタルカメラ事業が市場縮小の逆風を受けている。主力事業の落ち込みを補うため、M&A(合併・買収)を駆使して医療機器や監視カメラなど新規事業の強化・拡大を目指す。

 同社の御手洗冨士夫会長兼最高経営責任者(CEO)が21日に日刊工業新聞社の取材に応じて明らかにした。「まだカメラなどの落ち込みをカバーしきれていないが、新規事業は順調に成長している」と強調した。

 19年12月期連結業績予想を2度下方修正するなど、足元の経営環境は厳しい。ただ、御手洗会長は「今はポートフォリオの入れ替えを行っている最中の端境期だ。来年以降は楽観している」と見通しを語った。

 現中期経営計画では21年前後に新規事業比率30%を目標に掲げる。15年は9%だったが、16年に当時の東芝メディカルシステムズ(現キヤノンメディカルシステムズ)を買収し、その比率が急拡大した。次期中計でさらに高い40%を目指す。

 御手洗会長は「カメラは縮小するが、光学産業で見れば自動車やロボット向けで、レンズとセンサーを組み合わせた“目”の膨大な市場がある」と光学技術の強化・応用を目的にしたM&Aを進める考えも示した。

日刊工業新聞2019年8月22日

  

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