米中摩擦で減速…アイシン精機が中国AT生産を下方修正

2合弁で半減

 アイシン精機は、中国での自動変速機(AT)の増産計画を見直す。子会社で変速機を手がけるアイシン・エィ・ダブリュ(AW)が、中国の浙江吉利控股集団、広州汽車集団とそれぞれ設立した合弁会社で2020年に始める生産について、年産台数を当初計画の半分以下となる17万―18万台程度に減らす方針を固めた。生産機種を変更する検討も始めた。中国市場は米中貿易摩擦の影響で減速しており、増産計画を修正して投資負担を抑制する。

 アイシンAWは18年に吉利汽車系、広州汽車系とATを生産する合弁会社を設立。計700億円を投じ、それぞれ20年2月、同年8月頃から前輪駆動(FF)用6速ATを年40万台ずつ生産する計画を掲げていた。中国市場の減速を受け、今回、この計画を見直す。

 生産縮小のほか、生産機種をFF6速ATから、燃費効率が良く付加価値の高いFF8速に変更する検討も始めた。顧客の要望とすりあわせながら、9月にも最終判断するもようだ。今後の市場動向や中国での生産機種、国内の生産の状況などによっては、稼働開始時期を変更する可能性もある。

 19年1―6月の中国の自動車販売台数は前年同期比12・4%減の約1232万台に落ち込んだ。米中貿易摩擦が消費意欲に悪影響を及ぼしており、拡大を続けてきた中国市場に急ブレーキが掛かっている。

 これを受けアイシン精機は4月、20年度に18年度比29・1%増の1290万台になるとしていたパワートレーン市場見通しを、3年後ろ倒し、23年度に1300万台と見直した。7月に発表した19年4―6月期連結決算では、AT販売が計画を下回り、20年3月期の通期業績予想を下方修正した。

 増産計画の見直しにより初期投資を抑え、業績への影響を軽減する。

日刊工業新聞2019年8月9日

  

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