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金属3Dプリンターで量産品なるか、機械商社が動き出した!

愛知産業が3大学と共同研究
金属3Dプリンターで量産品なるか、機械商社が動き出した!

昨年、名古屋で開催された展示会に出展した愛知産業(同社公式フェイスブックページより)

 愛知産業(東京都品川区、井上博貴社長)は芝浦工業大学と共同で、金属3Dプリンターによる量産品製造に向けた研究を開始した。レーザー条件により造形物の疲労強度などがどのように変化するかを測定しデータ収集する。海外は金属3Dプリンターによる量産品製造が始まっているが、国内はこれからの段階。産学連携でデータを集め、量産品製造に関する提案力を強化する。

 芝浦工大のほか、大阪工業大学、首都大学東京とも金属3Dプリンターに関する共同研究を進めていく。産学連携で量産品製造に必要な知見を蓄積。受託製造のレベルを向上するほか、顧客である金属3Dプリンターユーザーへのコンサルティング力向上を目指す。

 愛知産業は機械商社として独SLMソリューションズ製の金属3Dプリンターを販売、同機を使った受託加工も手がける。社内にはSLMから提供されたデータベースもあるが、量産品製造には不足もあった。

 海外では米ゼネラル・エレクトリック(GE)などが、金属3Dプリンターによる量産品製造を始めている。日本では3Dプリンターは試作開発に使われることが多く、量産品製造の例は少ない。造形中に内部に問題が発生するリスクがあることや、表面の仕上げ精度が低いためだ。加工物の測定法や評価法も国内では定まっていない。このため、共同研究を通じて、課題解決につなげる。

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