三菱重工が金属3Dプリンターを変える!精度向上・大型部品の造形容易に

航空宇宙や防衛、エネルギー、自動車などに

 三菱重工業は、金属積層造形(AM)の精度を安定させたり、大型部品を造形しやすくしたりする2技術を開発したと発表した。精度向上のため、造形中に材料の溶融箇所の熱分布や反射光をカメラやセンサーで常時監視し、造形条件を自動で最適化する。また、造形箇所をガスで覆って酸素を遮断し、大型化の課題だったチャンバーを不要にする。20日に米国で披露し、受注を始める。

 完全子会社の三菱重工工作機械(滋賀県栗東市)が開発し、販売する。両技術は世界初という。自社の金属3Dプリンター「ラムダ=写真」のオプションとして、当面は研究機関を中心に販売する。中長期で主に航空宇宙・防衛分野、エネルギー、自動車向けを主要顧客とする考えだ。ラムダは、金属粉末を吹き付けながらレーザーで溶かして形状を作る方式のプリンター。

 精度を高める「モニタリングフィードバック機能」は熱や光の状況から、最適な造形条件を割り出し、自動でレーザー出力を上下させるなど制御する。また、「ローカルシールド機能」は、材料に応じて窒素などのガスを造形箇所に吹き、酸素濃度を抑える。同技術で鍛造並みの強度を確保でき、数メートル大の造形がしやすくなる。

 酸素が混入すると強度が落ちるため、従来は金属プリンター内を密閉しガスを充填するなどしていた。装置が大がかりになるが、造形品の大きさが限られていた。

日刊工業新聞2019年5月17日(機械)

  

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