五輪時にはかつてないほどの交通渋滞…観戦や競技に欠かせない飲料配達はどうなる?

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 ビール・飲料各社が2020年の東京五輪・パラリンピックの開催期間中に物流や人の移動について削減・分散に取り組む。アサヒビールは1都4県で物資移動の大型トラック台数を3割以上の削減・分散を目指すと公表。サッポログループはプロジェクトを組み対応策を検討する。サントリーホールディングスは現状のコンテナ輸送効率化をベースに対策を進めるほか、キリングループも対応策を前向きに検討している。(編集委員・井上雅太郎)

 東京五輪は20年の7月下旬から9月にかけて開催される予定。ビール類・飲料の需要最盛期である7―8月と重なるため、商品などの輸送量も大きく、交通渋滞に対する緩和が不可避になる。

 アサヒは物資について東京港で受け入れする原材料や輸入品の受け入れ時期を前倒ししたり、東京港以外に変更したりするほか、配送をピーク時間帯以外に変更し分散化を図る。また、テレワークや夏季休暇、フレックスなどの活用で人の移動の削減・分散も行う。

 

 サッポロはこのほどの20カ国・地域首脳会議(G20)期間中に前倒し受注や計画配送を実施した内容を踏まえ、グループ内にプロジェクト体制を構築。東京五輪における物流のピーク分散など対応策を検討する。人の移動も有給休暇の計画的取得、テレワークやテレビ会議システムなどで抑制する。

 サントリーは輸出入用コンテナを他企業と効率的に活用する「コンテナラウンドユース」を東京港などで18年から開始。原材料の輸入に使用したコンテナをコマツや日野自動車などに受け渡し、輸出品に積み替えて東京港に送る仕組み。これをベースにさらなる対応策を検討する。

 キリンは東京五輪期間中の製造・販売・物流体制のほかに、従業員の勤務体制(フレックスや在宅勤務など)について対応策を前向きに検討中としている。

 東京五輪では過去に例がないほどの交通渋滞が発生する懸念がある。それだけにビール・飲料などの各社による大掛かりな緩和の取り組みは避けられない。

日刊工業新聞2019年7月4日

COMMENT

昆梓紗
デジタルメディア局
記者・編集者

モノの物流対応もそうですが、人の混雑が一番怖いです。

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