利益相反の事案決議、ルノー取締役不参加に。日産が新たな規定設ける

今日、株主総会。すんなり導入なるか?

 日産自動車は、取締役会において筆頭株主の仏ルノーと利益相反の懸念のある事案を取り扱う際、ルノー出身の取締役は決議に参加しない社内規定を導入する。ルノーの影響力を抑え経営の独立性を高めるほか、少数株主の利益保護につなげる。ガバナンス(企業統治)改革の専門委員会の提言を受け検討を進めてきた。25日の株主総会後の取締役会で導入決定を目指す。ただルノー側の反発も予想され、スムーズに決議できるかは不透明だ。

 ルノーの影響力を抑える社内規定の導入は、日産が外部有識者らをメンバーに設置した「ガバナンス改善特別委員会」が3月にまとめた提言に盛り込まれた。日産は導入方針をルノーに伝えた。

 日産は株主総会を経て「指名委員会等設置会社」に移行し新体制を始動する計画。取締役は11人でルノーから会長のジャンドミニク・スナール氏、最高経営責任者(CEO)のティエリー・ボロレ氏が入る予定で、少なくとも2氏は社内規定の対象になるとみられる。日産取締役が主体でルノー取締役の経験もあるメンバーの処遇は検討課題となる。

 ルノーと日産は実質的な親子上場にあり、ルノーと日産および少数株主の間には利益相反リスクがある。ルノーと同社筆頭株主の仏政府の利益が優先され、日産側に不利な決定がなされる懸念がある。そこで日産は社内規定を定めて経営の独立性を高め、少数株主の利益保護につなげる。ルノーが求める経営統合に関する議論でも日産の発言力維持に結びつくとみられる。

 社内規定の導入方針に関し「これまでルノーから反発はない」(日産幹部)。ただルノーがすんなり認めるか不透明。新たな対立点になる可能性もある。

日刊工業新聞2019年6月24日

  

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