「空飛ぶクルマ」の競争激化!パリエアショーで試作機披露

異業種も相次ぎ参入

 航空機業界で次世代技術をめぐる争いが活発化している。17日からパリ郊外で開催中の「パリ国際航空ショー(パリエアショー)」で、米ボーイングや欧エアバスなど航空機最大手が「空飛ぶクルマ」の試作機を披露。世界各国で課題となっている交通量の増加を解決する手段として、実用化が待たれる。米ウーバー・テクノロジーズといったベンチャーも相次いで参入を表明しており、異業種を交えた開発競争が激しさを増している。

交通を変える


 ボーイングは子会社の米オーロラ・フライト・サイエンシズが開発し、1月にテスト飛行を成功したeVTOL(電動垂直離着陸機)を展示した。試作機は全長9・1メートル、幅8・5メートルで、2人乗りの完全自動運転を想定。航続距離は80・5キロメートルで最高時速は200キロメートルとした。

 スティーブ・ノルドランド副社長は「交通の仕組みを大きく変える可能性がある」と強調。都市部と空港を結ぶ新たな交通システムとして提案する方針だ。

 エアバスは1人乗りの自律式eVTOL「Vahana(バハナ)」を紹介。8基のプロペラの向きを地上に対し、上下や前後に変えることで、ヘリコプターよりも高速で飛べるという。米シリコンバレーの研究拠点で開発した。同社は現在、4人乗りタイプの開発も進めている。

VBと連携


 日本からはSkyDrive(スカイドライブ、東京都新宿区)が、開発中のeVTOLのモックアップ(模型)をアピールした。同社はトヨタ自動車などが支援に名乗りを上げる有志団体「CARTIVATOR(カーティベーター)」のメンバーが設立したベンチャー。5月には愛知県豊田市と、空飛ぶクルマの開発で連携協定を締結した。

 豊田市から屋外飛行試験場所を無償で借り受け、6月に試験を開始。試験機は現在1機を運用するが、今後増やしていく計画だ。技術開発部の伊藤輝幸氏は「2020年までに完成機を披露するため、開発のスピードを上げたい」と話す。

議論も山積み


 新たな移動手段として期待される空飛ぶクルマは、MaaS(乗り物のサービス化)との親和性も高い。事業化に当たってはハードはもちろん、サービス面での差別化も重要な要素となりそう。規制や安全性の確保といった議論も山積みで、官民の足並みをそろえることも重要になる。

  

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