「台所のぬめり」触れずに評価できる新手法、何に生かす?
付着防ぐ素材の開発に期待
理化学研究所生命機能科学研究センターの田中信行研究員らは、台所の流しなどに発生するぬめりの原因である「バイオフィルム」の有無を触れずに評価できる手法を開発した。バイオフィルムが多糖類やたんぱく質などの水となじみやすい生体高分子を多く含むことに着目。プラスチック容器の表面に一定圧力で空気を吹き付け水を押しのけた面積の大きさから評価した。バイオフィルムの付着を防ぐ素材の開発が期待される。
バイオフィルムは水と微生物が付着できる物体に発生し、環境や衛生に影響を与え材料の腐食を引き起こす。だが水中の環境を改善する物質としても注目されている。
バイオフィルムの有無の評価は、色素染色や乾燥後の顕微鏡観察などが一般的だった。前処理が必要なため、そのままの状態で調べる手法の開発が望まれていた。
研究グループは、液体の入ったプラスチック容器に空気を噴射した際に、押しのけられた円を示す「液体除去円」の大きさを清浄な場合とバイオフィルムが付着した場合で比べた。バイオフィルムを安定的に形成するための装置であるバイオリアクターの中にプラスチック容器を14日間置いた。バイオリアクター内に置いた容器では、清浄なプラスチック容器で発生した直径3分の1の大きさの除去円に留まった。
バイオフィルムは水と微生物が付着できる物体に発生し、環境や衛生に影響を与え材料の腐食を引き起こす。だが水中の環境を改善する物質としても注目されている。
バイオフィルムの有無の評価は、色素染色や乾燥後の顕微鏡観察などが一般的だった。前処理が必要なため、そのままの状態で調べる手法の開発が望まれていた。
研究グループは、液体の入ったプラスチック容器に空気を噴射した際に、押しのけられた円を示す「液体除去円」の大きさを清浄な場合とバイオフィルムが付着した場合で比べた。バイオフィルムを安定的に形成するための装置であるバイオリアクターの中にプラスチック容器を14日間置いた。バイオリアクター内に置いた容器では、清浄なプラスチック容器で発生した直径3分の1の大きさの除去円に留まった。
日刊工業新聞2019年6月17日