もう限界?経営統合へ一歩踏み込む発言をした地銀協会長

収益構造改革が課題に

 全国地方銀行協会の笹島律夫会長(常陽銀行頭取)は12日会見し、政府が5日の未来投資会議で地銀の再編を促す枠組みを示したことについて、「金融機関にとって統合が目的ではなく手段であるならば、選択肢が増えるという意味において前向きに受け止められる」と述べた。地銀は日銀のマイナス金利政策の影響で預貸業務の利ざやの縮小を余儀なくされており、今後、収益構造改革をどう進めるかが課題になっている。

 政府は未来投資会議で独占禁止法の特例法を定め、地域での貸し出しシェアが高まる場合でも地銀の経営統合を認める方針を決めた。笹島地銀協会長は「経営統合は、個別行における将来を見据えた戦略を実現するための一つの手段だ」と指摘。その上で「私ども(常陽銀)も2年半前に足利銀行と統合し、めぶきフィナンシャルグループという形で今、運営しているが、これもまさに我々自身が地域で何をやろうとしているかに照らして判断した」と語った。

 地銀は苦しい経営環境が続く。地銀協が12日発表した地銀63行の2020年3月期業績予想によると、43行が当期減益になる見通し。保険商品や投資信託の販売といった手数料ビジネスに力を注ぐなどして業績の改善を図る事例も目立ってきたものの、抜本的な収益構造改革の手段として経営統合を選ぶ銀行が出るか注目される。

 笹島氏は12日、柴戸隆成会長(福岡銀行会長兼頭取)の後任として地銀協会長に就任した。

日刊工業新聞2019年6月13日

  

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