MRJ「70席モデル」開発本格化、ボンバルディア買収は?

 三菱航空機(愛知県豊山町、0568・39・2100)の水谷久和社長は7日、国産小型ジェット旅客機「三菱リージョナルジェット(MRJ)」について、70席モデル(座席数76席)の開発を本格化することを明らかにした。17日からフランスで開催される「パリ国際航空ショー(エアショー)」で、設計の基本概念を披露する方針。将来は開発中の90席モデル(同88席)との両翼で、グローバル市場を深耕する。

 70席モデルについて水谷社長は「事業として(親会社である)三菱重工業の承認はまだ得られていない」と前置きした上で、「同クラスの機体にはない機能を搭載することになる」と強調。機内の居住性と燃費性能を両立できる新たな設計を取り入れる考えだ。

 アレックス・ベラミー最高開発責任者(CDO)は「70席モデルは高い需要がある」とし、リージョナルジェット機(100席未満)の最大市場である米国を中心に市場を開拓する。リージョナル機の世界市場は今後20年で5137機の新造機が必要とみられ、北米とともに欧州や中国、アジア諸国などで旺盛な需要が期待できるという。

 一方、三菱重工はカナダ・ボンバルディアの小型旅客機事業の買収に向けて、交渉入りしたことを公表している。水谷社長は「三菱重工が検討中で答えが出ていないこともあり、コメントを控える」と述べるにとどめた。

 MRJの名称変更について水谷社長は「(三菱重工にも)理解されている」とし、検討に着手していることを認めた。エアショーで詳細を説明する。一方でベラミーCDOは「『三菱』は世界で知られたブランドで、三菱という名称を取り去る意図はない」とした。

日刊工業新聞2019年6月8日

  

ファシリテーター紹介

記者・ファシリテーターへのメッセージ

この記事に関するご意見、ご感想
情報などをお寄せください。