三菱重工次期社長「MRJは胸突き八丁、気を緩めず」

4月に就任する泉沢清次氏。「着眼大局・着手小局の精神で」

 《6年ぶりの技術系トップ。第4次産業革命を成長機会と捉え、「グローバル・グループ経営」を実行段階に移す》

 「構造改革に区切りを付けたが課題はある。スピード第一で仕事を進めたい。着眼大局・着手小局の精神で一つひとつ確実に実現する。少しはみ出しても良い。社員全員が自発的に取り組む意識を持てば三菱重工は今以上の実力を発揮できる」

《「事業規模5兆円で安定した成長基盤」の確立が当面の課題だ》

「売上高、利益率のどちらも追求したい。ただ、身の丈を超えると転ぶ。競合や市場環境に応じて柔軟に変化していく。現時点で大きな事業リスクはないが、人工知能(AI)やIoT(モノのインターネット)の普及で競争相手は製造業にとどまらない。よく見極めることが重要だ」

 《2020年半ばの初納入を目指し、国産ジェット旅客機「MRJ」の開発が佳境を迎える》

 「まさに胸突き八丁だ。3月に型式証明(TC)取得審査となるTC飛行試験が米国で始まった。8、9合目まで来ているが、気を緩めず、5合目の意識で最後の仕上げに臨んでいる」

 《主力の火力発電事業に逆風が吹く。三菱日立パワーシステムズの構造改革が急務だ》

 「顧客の投資マインドに変化は見られるがエネルギー事業は底堅い。サービスなどまだまだ掘り起こせる。技術陣をどう生かすかが問われる」

《趣味の剣道は教士七段。実直な性格だが、頑固な一面もあるとか》

(文=鈴木真央)

【略歴】いずみさわ・せいじ 81年(昭56)東大教養卒、同年三菱重工業入社。08年技術本部技術企画部長。13年三菱自動車取締役、16年三菱重工執行役員、17年取締役。千葉県出身、61歳。4月1日就任予定。

日刊工業新聞2019年3月18日

  

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