「ソサエティー5.0」市場、500倍超の伸び見込む通信デバイス製品は?

富士キメラ総研調べ

 富士キメラ総研(東京都中央区、田中一志社長、03・3664・5839)は、イノベーションによって経済発展と社会的課題解決の両立を目指す新たな社会「ソサエティー5・0」関連の世界市場が2025年に17年比58・9%増の16兆9528億円に拡大するとの調査結果をまとめた。そのうち注目市場の通信デバイス関連は同2・7倍の3兆2505億円に拡大。スマートフォンの第5世代通信(5G)対応で5G関連製品の大幅な伸長を見込む。

 通信デバイス関連のうち省電力で広域をカバーする無線通信技術「LPWA」チップは同572・7倍の6300億円と予測。主要用途のIoT(モノのインターネット)の普及に伴い、商用電源がない場所での使用や通信データ量が小さく、低コストが求められるインフラ監視やスマート工場での採用が進むとみている。

 「5G RF(高周波)モジュール」は25年に6437億円に成長すると予測。本格的に市場が立ち上がるのは19年とされ、スマホ向けを中心に市場は拡大、主に上位機種での採用が進む。ノートPCやタブレット、モバイルルーター、ヘッドマウントディスプレーなどでの採用も期待される。

 さらに21年ごろからは自動車や産業機器での採用が開始。自動車では自動運転レベル4以上に対応することから5G通信の搭載が進む。欧州の高級車を中心に採用が始まり、自動運転のレベルが上がるのに伴って需要は増加するとしている。

 「車載Ethernet(イーサネット)トランシーバーIC」は同36・5倍の511億円と予測。車内ECU(電子制御ユニット)や電装品同士を接続するネットワーク、いわゆる車載LAN規格に対応した製品だ。自動運転の高度化やADAS(先進運転支援システム)の増加により車載ネットワークの高速化ニーズが高まっている。

 今後、コネクテッドカー(つながる車)やレベル3以上の自動運転車の増加を背景に市場は拡大していくとみている。
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日刊工業新聞2019年5月21日

  

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