8期ぶり黒字転換の船井電機、「車載モニター用バックライト」で10億円を狙う

売りは消費電力最大9割減

 船井電機は秋をめどに、消費電力を最大約9割削減できる車載液晶モニター用バックライトの量産を始める。液晶テレビで培ってきた技術に古河電気工業の特殊材料を組み合わせて実現。自動車の電子化によって運転席の表示モニターが大型化する中、省エネルギー性能向上へのニーズ拡大に応える。当初、広島県福山市の工場で生産する。2020年度にはフィリピン工場でも生産し、年間売上高10億円規模の事業に育てる。

 まず、高級車を中心に3車種ほどに供給する。20年度には国内外の自動車メーカー10車種以上に採用先が広がる見通し。

 バックライトを分割制御し、明るく表示する部分だけを駆動するローカルディミング技術を使う。さらに古河電工のフラッタプレートと呼ばれる高効率の反射板を採用。黒色を主体に表示する場合、消費電力は従来の28ワットから約2ワットに下がる。他のバックライト方式より薄くしやすい。

 福山市の工場では、従来方式の車載バックライトを生産しており、既存設備を転用。フィリピン工場では大量生産ラインを構築する。

 船井電機は米国でテレビの安値販売を控えた施策などが奏功し、19年3月期連結決算は売上高が前期比18・9%減の1055億円だったが、営業損益は6億8200万円の黒字(前期は約108億円の赤字)となり、8期ぶりに黒字転換した。ただ、07年3月期に4000億円近くあった売上高が4分の1に縮小。車載用途など市場が安定して拡大する分野を取り込み、業容拡大を目指す。

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