マツダが「ロータリーEV」の投入延期、コスト面に壁

20年発売予定から1年以上

 マツダはロータリーエンジンを発電動力とする電気自動車(EV)の市場投入を先延ばしする。これまで2020年に発売するとしてきたが、少なくとも1年は延期する。コストが目標に達していないことや、人的な開発資源に余裕がないことなどが理由。エンジンを積まない純粋なEVや、ロータリー搭載EVと同じ車体を使ったエンジン車は予定通り20年の発売を目指す。

 21年以降に発売を延ばすのは、EVの航続距離延長(レンジエクステンダー)のためにロータリーエンジンを積んだEV。通常のEVの弱点である電池切れの心配がなく、充電せずに走れる距離が伸びる。マツダは独自技術のロータリーエンジンを使うことで、通常のレシプロエンジンに比べて小型・軽量化でき、騒音を抑えられるとしてきた。ただ、EV向けロータリーエンジンの生産台数は年間2万台を切る水準を想定し、通常のエンジンに比べ生産台数が少なく、コストが高くなる。開発チームの人的資源も限られている。

 同社は年内に発売する、新しい燃焼方式のガソリンエンジン「スカイアクティブX」や、20年の投入を目指す次世代ディーゼルエンジンなど、開発テーマがめじろ押し。ロータリーの開発に振り向ける人的な余裕はないのが実情だ。

 一方でレンジエクステンダーを使わない純粋なEVや、同じスポーツ多目的車(SUV)の車体を使ったエンジン車は、予定通り20年の発売を目指す。

日刊工業新聞2019年5月9日

  

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