ドコモが5G移動基地局、すぐに使いたい人へ

来春めど、企業・自治体向け

 NTTドコモは2020年春までに、次世代通信規格「第5世代通信」(5G)向けに人手で運べる台車型移動基地局を実用化する。5G基地局の新設には1年近くかかる場合がある。基地局完成までの仮設5G網構築に小型移動基地局を用いることで、すぐに5Gを使いたい企業や自治体の要請に応えられるようにする。多くの人が集まるイベント開催時の通信品質強化、期間限定で5G網を構築したい企業からの需要も見込む。

 縦100センチ×横60センチ×高さ60センチメートルの台車に小型基地局(スモールセル)用無線装置などを設置し、電池で稼働できるようにする。障害物がなければ数百メートル四方をカバーできる見込み。より広範囲をカバーできる車両型移動基地局も用意する。20年春の5G商用化に合わせたサービス提供を見込む。

 NTTドコモは24年度末までに、全国を10キロメートル四方の網の目状に区切った約4600カ所(山や海を除く)の97%に5Gサービスの基盤となる高度特定基地局を置く計画。

 しかし、20年度末のカバー率は1.1%、21年度末では7.5%にとどまる。このため5G商用化当初は競技場やテーマパーク、商業施設など特定の場所での利用にとどまる。

 一方、NTTドコモが5Gの技術や仕様に関する情報提供などを行う「ドコモ5Gオープンパートナープログラム」の参加企業は2500社超と、21年度に5000社とする目標の半分を上回った。5Gで可能になる自動運転や遠隔医療を用いて地方創生を目指す政府や自治体からの期待も高く、需要が顕在化した際の対応が課題となっていた。

日刊工業新聞2019年4月26日

  

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