淘汰始まったペットボトルコーヒー、後発キリンビバの切り込み策
「キリン ファイア ワンデイ ブラック」を発売
キリンビバレッジはペットボトル入りコーヒー「キリン ファイア ワンデイ ブラック」を発売した。2017年にサントリー食品インターナショナルがペットボトルコーヒー「クラフト・ボス」を発売し大ヒット。以来、飲料各社が相次いでペットボトルコーヒー商品を投入し、市場が拡大した。後発となったキリンビバレッジは、冷たくても常温でもおいしさが持続することや、600ミリリットルの大容量などを売りに市場に切り込む。
新商品は20―30代の男性を主なターゲットとして売り込む。ファイアブランドの直火仕上げの香ばしさを踏襲した上で、すっきりと飲みやすい味わいに仕上げた。
独自の製法により幅広い温度帯で香りが良く、変化の少ない味わいを実現したのが特徴。
ペットボトルコーヒーは女性や若年層を中心に需要が拡大したが、ライトユーザーにとどまっており、同社はさらなる活性化が可能とみる。
年間販売目標は明らかにしていないが、ショート缶を含めたファイアブランドの19年の販売目標で前年比8%増の2400万ケースを目指しており、ペットボトルコーヒーで成長にドライブをかける意向だ。
ワンデイ ブラックを手がけた平野真太郎マーケティング部商品担当担当部長に開発のポイントを聞いた。
―参入までに時間をかけました。
「クラフト・ボスでペットボトルコーヒーは急拡大した。似たような商品も多くなり、ここにきて淘汰(とうた)も始まっている。後発として参入するため、価値観を変えていく必要があり、時間をかけた」
―商品開発のポイントは。
「『1日の相棒』として楽しめることをコンセプトに開発を進めた。冷たくても常温になっても、香りの良い味わいを維持できるようにするため、1000回もの試作を繰り返した。デザインも携帯する時やデスクに置いた時などを踏まえて格好の良さにこだわった。また1日楽しむため、大容量の600ミリリットルとし“お得感”を出している」
―発売前後の反響についてはどうですか。
「とても良い手応えだ。主要なコンビニエンスストア、スーパー、量販店で販路を確保できている。新たに開始した(タレントの)マツコ・デラックスさん出演のテレビCMも商品コンセプトが分かりやすいと好評のようだ」
(文=編集委員・井上雅太郎)
新商品は20―30代の男性を主なターゲットとして売り込む。ファイアブランドの直火仕上げの香ばしさを踏襲した上で、すっきりと飲みやすい味わいに仕上げた。
独自の製法により幅広い温度帯で香りが良く、変化の少ない味わいを実現したのが特徴。
ペットボトルコーヒーは女性や若年層を中心に需要が拡大したが、ライトユーザーにとどまっており、同社はさらなる活性化が可能とみる。
年間販売目標は明らかにしていないが、ショート缶を含めたファイアブランドの19年の販売目標で前年比8%増の2400万ケースを目指しており、ペットボトルコーヒーで成長にドライブをかける意向だ。
マーケティング部商品担当担当部長・平野真太郎氏に聞く
ワンデイ ブラックを手がけた平野真太郎マーケティング部商品担当担当部長に開発のポイントを聞いた。
―参入までに時間をかけました。
「クラフト・ボスでペットボトルコーヒーは急拡大した。似たような商品も多くなり、ここにきて淘汰(とうた)も始まっている。後発として参入するため、価値観を変えていく必要があり、時間をかけた」
―商品開発のポイントは。
「『1日の相棒』として楽しめることをコンセプトに開発を進めた。冷たくても常温になっても、香りの良い味わいを維持できるようにするため、1000回もの試作を繰り返した。デザインも携帯する時やデスクに置いた時などを踏まえて格好の良さにこだわった。また1日楽しむため、大容量の600ミリリットルとし“お得感”を出している」
―発売前後の反響についてはどうですか。
「とても良い手応えだ。主要なコンビニエンスストア、スーパー、量販店で販路を確保できている。新たに開始した(タレントの)マツコ・デラックスさん出演のテレビCMも商品コンセプトが分かりやすいと好評のようだ」
(文=編集委員・井上雅太郎)
日刊工業新聞2019年4月10日