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デジタル化の逆境も、フィルム保存剤が見つけたニッチ市場

足柄製作所の商品が好調
デジタル化の逆境も、フィルム保存剤が見つけたニッチ市場

酢酸ガス対策剤「シグロプロG」と調湿剤「同H」

 足柄製作所(神奈川県南足柄市、石井昭光社長、0465・74・0324)の酢酸ガス対策剤「シグロプロG」と調湿剤「同H=写真」が好評だ。映画・写真フィルム、マイクロフィルムの保存用として、2018年9月以来、5000袋以上を販売。フィルム自体が酢酸ガスを発生しながら劣化する「ビネガーシンドローム」を防ぐ。1袋12個入りで1000円(消費税抜き)。

 同社は国産映画フィルムが製造される時期から、亜鉛メッキ鋼板製の保存容器を手がける。デジタル化に伴い「00年がピーク。今は製造量が半減」(石井社長)となる中、フィルムを貴重な資料として永続保存するニーズに着目。酢酸ガスを吸収・分解する性能を関東学院大学、東京工芸大学と共同で研究した。「図書館や美術館、博物館などで貴重な資料の保存に一役買いたい」(同)とニッチ市場での普及を狙う。
日刊工業新聞2019年4月3日

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