黒色・撥水の新メッキ技術の仕組み

清川メッキ工業が開発

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新技術によるメッキ加工(左)と従来の撥水メッキのサンプル
 清川メッキ工業(福井市、清川肇社長、0776・23・2912)は、金属やガラスなどに濃い黒色の撥水(はっすい)皮膜をつくるメッキ加工技術を開発した。汚れが付着しても除去しやすく、光の反射を抑えられる。従来なかった黒色・撥水の新しいメッキ技術として、光学系用途など幅広く需要を探る。

 通電性のない素材でも加工できる無電解の撥水メッキの独自技術を改良して開発した。樹脂やセラミックスにも加工できる。特許も出願済み。用途開拓に合わせて、量産製法を今後確立する。

 撥水機能を発現させるのは一般的なフッ素系の薬剤で、その組成やメッキ時間の制御など、黒色を出す最適の製造条件を割り出した。膜そのものの黒さと膜表面の微小な凹凸が光を乱反射して濃い黒色を出す。明暗度を表す「L値」は3程度。従来の黒色メッキより1ケタ小さい値という。

 膜厚精度を1マイクロメートル(マイクロは100万分の1)刻みで制御できるため、精密部品メッキなど、寸法精度の要求が高い分野にも有用と見ている。

 撥水メッキは医療機器の分野などで使われている。従来の撥水メッキはネズミ色。内視鏡手術が増えるのに伴い、近年は黒色のニーズが出ている。

 幅広く新技術の用途を探るため、1―5日にドイツで開かれる国際産業技術見本市「ハノーバーメッセ2019」に出展する。

日刊工業新聞2019年4月1日

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