白血病はなぜ発症する?

大阪大で発症の新たな仕組みが発見された

 大阪大学微生物病研究所の木戸屋浩康助教と高倉伸幸教授らは12日、白血病発症の新しい仕組みを発見したと発表した。遺伝子の発現を制御するたんぱく質「レグネース1」が、血液細胞の元となる造血幹細胞の増殖を抑える働きがあるとわかった。これがないと血液細胞が過剰に増殖し白血病の発症に至る。白血病の中でも治療が難しい急性骨髄性白血病の治療薬や再発防止薬の開発につながる。

 血液細胞でレグネース1が欠損したマウスは、造血幹細胞が増加して白血病を発症した。解析の結果、レグネース1は、造血幹細胞の増殖に関わる分子2種類を分解するとわかった。レグネース1欠損マウスで2種類の分子もなくすと症状が軽減できた。通常、大半の造血幹細胞は休眠状態で緊急時以外に増殖しないが、レグネース1がないと多くの造血幹細胞が活性化して増殖しやすくなる。

 白血病は遺伝子変異を起こした血液細胞が異常増殖し、正常な血液細胞が作れなくなる。患者が年々増えており若年層の発生頻度が高いため、治療法確立が求められている。
          

日刊工業新聞2019年3月13日

  

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