今日シャイアー買収完了、武田薬が任命した部長級200人の内訳
ウェーバー社長「統合の進捗は順調」
武田薬品工業のクリストフ・ウェバー社長(写真)は7日都内で会見し、アイルランド製薬大手シャイアーの統合にあたり部長級リーダー200人の任命を終えたことを明らかにした。「統合の進捗(しんちょく)は順調」と述べ、がんや消化器疾患といった重点領域に焦点を絞った研究開発活動を進める方針をあらためて示した。
部長級の内訳は米国ではシャイアー出身者が半分程度で、日本は武田薬品にいた人が多いという。ウェバー社長は「重要なのはノウハウの維持と多様性の担保だ」と強調し、シャイアーが得意としてきた血漿(けっしょう)分画製剤事業で同社出身者の活躍に期待を示した。この事業の今後については「大変有望。製造の面でも引き続き投資をしていく」と語った。
従来、武田薬品が力を注いできた、がん・消化器疾患・神経精神疾患領域に関しては「将来においても勝てると信じている」。がん領域では、がん免疫療法の一種であるキメラ抗原受容体発現T細胞(CAR―T)療法の臨床試験を年内に始める計画などがあり、「革新的な次世代のものを出していく」。
財務改善の観点では非中核資産の売却を視野に入れる。大阪市中央区の本社ビルは売却し、長期間リースバックすることを検討中という。日本の大衆薬事業については「2位でクリティカルマスはあるので、現状に満足している」と述べた。
武田薬品は8日にシャイアー買収手続きが完了する。直近の円高に伴い、買収総額は6兆円前後になるとみられる。従来は7兆円近いと考えられていた。
部長級の内訳は米国ではシャイアー出身者が半分程度で、日本は武田薬品にいた人が多いという。ウェバー社長は「重要なのはノウハウの維持と多様性の担保だ」と強調し、シャイアーが得意としてきた血漿(けっしょう)分画製剤事業で同社出身者の活躍に期待を示した。この事業の今後については「大変有望。製造の面でも引き続き投資をしていく」と語った。
従来、武田薬品が力を注いできた、がん・消化器疾患・神経精神疾患領域に関しては「将来においても勝てると信じている」。がん領域では、がん免疫療法の一種であるキメラ抗原受容体発現T細胞(CAR―T)療法の臨床試験を年内に始める計画などがあり、「革新的な次世代のものを出していく」。
財務改善の観点では非中核資産の売却を視野に入れる。大阪市中央区の本社ビルは売却し、長期間リースバックすることを検討中という。日本の大衆薬事業については「2位でクリティカルマスはあるので、現状に満足している」と述べた。
武田薬品は8日にシャイアー買収手続きが完了する。直近の円高に伴い、買収総額は6兆円前後になるとみられる。従来は7兆円近いと考えられていた。
日刊工業新聞2019年1月8日掲載