NTTが海外売上高目標達成へ、切り札は“空港スマート化”

見本市「モバイル・ワールド・コングレス」で公開

 NTTは最先端のデジタル技術を用いて空港のスマート化を支援する取り組みを海外で本格展開する。スペイン・バルセロナで25日に始まる見本市「モバイル・ワールド・コングレス」(MWC)で人工知能(AI)を用いた手荷物検査システムを初公開する。地下や屋内でも居場所を正確に把握できる空港ナビゲーションシステムも展示する。MWCを契機に空港運営会社に売り込み、2023年度の海外売上高目標約2兆8000億円の達成につなげる。

 MWCに実機を展示する「マルチモーダル手荷物検査システム」はX線検査装置が映し出したスーツケース内の映像をAIが分析する。光学式文字読み取り装置(OCR)で読み取った税関申告書の内容と照合し、違反があった品物を見つけると警告表示する。

 NTTデータとイタリアのジップステックが共同開発した、地球の磁場(地磁気)を用いた高精度屋内位置情報測位技術も体験できるようにする。地磁気が建物の鉄骨や構造でゆがめられる性質を生かして作成した磁気マップとスマホに内蔵している磁気センサーで、全地球測位システム(GPS)では困難な屋内や地下でも正確な位置を測定することができる。国内では18年9月から同技術を用いた成田空港ナビアプリケーション(応用ソフト)を配信しており、20年東京五輪・パラリンピックを前に主要な空港や駅、公共施設での採用を目指している。

 衛星画像を活用した高精度の全世界デジタル3次元(3D)地図「AW3D」を使い、バルセロナ空港を起点とした近郊の3D都市データも展示する。全世界の空港周辺の高精度3D地図が提供できるため、航空路障害物の把握に必要となる地形・障害物の地図データセット(eTOD)向けに売り込む。

日刊工業新聞2019年2月25日

  

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